この症状は何の始まり?中年医師のウェブ手帳

気になるその症状で何が考えられ、どうしたらいいかの覚え書き。専門は産婦人科・内科・アレルギー科です。

日焼けの痛み対処法 ワセリンとサランラップ処置

      2015/07/08

日焼けの痛みって時間がたってから気づいたりするもので。

海で遊んで、乗り物に乗って家まで帰ってきて、シャワーを浴びる時点で首筋や二の腕が思いのほか日焼けしていることに痛みで気づきます。

耳たぶもけっこうやられている。

 

日焼けの痛みを取り、皮の剥けも防ぐ方法はないものか?

 

これがあるんです、高い薬なんか必要ない。

ワセリンを塗ってサランラップを貼るだけです。

 

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日焼けの痛みの処置薬としてワセリンとサランラップがベストです

 

まず、日焼けした皮膚の処置方法について書きます。

水かぬるま湯のシャワーをそっとあてて、表面の汗や塩水、汚れを洗い流します。

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石鹸は使いませんし、タオルでこすったりもしません。

(シーオイルをべたべた塗っていた場合にはぬるま湯である程度流して、落ちない部分に石鹸を泡立てたものをそっとあてて、軽く手のひらで撫でてから、ぬるま湯シャワーで流してください。)

 

それがおわったら、ふわふわのタオルでポンポンと軽く優しくたたくようにして水けをふき取ります。

ごわごわのタオルでガシガシ拭き取ったりしてはダメです。

あらかた乾いたら、指先にワセリンを取り、それをそーっと日焼けした部分に塗り拡げてください。

薄く塗るのが理想ですが、ワセリンは室温だと伸び切れないので、体温で柔らかくなるのを待ってから塗り拡げてください。

 

日焼け後にワセリンを塗り拡げたら、それだけでずいぶん痛みが和らいでいるのに気が付くと思います。

次に、ワセリン塗ったところ全体を覆うようにサランラップをペタペタ貼ってください。

これは家族にお願いするのがいいですね。

 

綺麗にラップで覆い尽くすことができたら、ラップがはがれないように体にぴったりしたTシャツなどを着ます。

包帯で巻いて、包帯をばんそうこうで止めるのでもいいです。

ラップをばんそうこうで皮膚に止めてもいいですが、この場合は、日焼けしていない皮膚にばんそうこうを貼るようにしてください。

 

これで痛みもとれますし、赤くもなりませんし、日焼けもそれほどひどくなりません。

水ぶくれができるような日焼けでない限り、一晩寝たらいろんな症状がほぼ治っています。

 

できれば、その日のうちに、できるだけ早く処置してくださいね。

次の日の朝になったら、日焼け後の細胞がほとんど死んでいるので、ワセリン塗っても痛みは取れるものの、日焼け後は残ります。

 

 

日焼けは軽いやけどだから湿潤療法のワセリンとラップで治る

 

前の章で紹介した治療方法は湿潤療法というもので、火傷(やけど)や外傷(けが)の治療法として有効であることがよく知られているものです。

怪我をしたり、日焼けをしたりすると皮膚の表面が傷つき、いちばん表面にある強い表皮細胞がたくさん死にます。

でも、死んだ表皮細胞の下にある生きている深いところの表皮細胞や間質細胞は、壊れた部分を治そうとして必死に増殖して、強い表皮細胞を作り出します。

同時に白血球もたくさん集まってきて、ばい菌をやっつけたり、表皮組織の再生を助けたりします。

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このとき、深いところにいた表皮細胞や間質細胞、そして白血球は、本来は体の中にいた細胞なので、乾燥にすごく弱いのです。

だから、間質細胞などは頑張って体液をどんどん出します。

怪我をしたら、あるいは火傷をしたら血液以外の体液がたくさんでてきますよね。

あれは、怪我を再生させようとする体の自然な働きです。

 

湿潤療法では、水洗いだけして大きなゴミを落として、そして体の表面が乾かないようにワセリンとサランラップで蓋をしてやるのです。

これにより、その下の細胞たちは乾燥で死ぬこともなく、活発に皮膚を再生してくれるのです。

だから綺麗に治ります。

 

 

怪我した部分が適切に処置されれば神経が刺激されずに痛くない

 

このワセリン+サランラップの湿潤療法の優れているところは、傷や日焼けの痛みが消えることです。

水ぶくれにならない程度の日焼けであれば、あっという間に痛みが消えます。

 

どうしてこうなるかといえば、傷が適切に処置されているからです。

痛みを感じるのは、皮膚の表面まで触手を伸ばしている末梢神経細胞の痛み受容体が刺激を受けるからです。

 

痛み受容体はいろんなものの刺激を受けますが、一度できてしまった傷では、乾燥やpHの変化による刺激に対して敏感に反応します。

それらを引き起こすのは解放された傷であり、乾燥して死んでいく自分の細胞たちです。

傷が守られていない、乾燥して細胞がどんどん死んでいくから、それを神経細胞が感知して、傷が危険な状態にありますよ、と痛みを知らせてくれるわけです。

 

ワセリンとサランラップで傷をカバーしてしまうと、乾燥が防げます。

湿潤状態を保たれて、その傷口に露出している神経細胞の末端のセンサーもウェットに保たれます。

さらに、表皮細胞や間質細胞や白血球が死なずに働いていると、そばにある神経細胞が刺激されません。

「傷は適切に処置されて守られている」(外に向けて露出していない)

そう判断するから、痛みも不要になるのです。

 

 

日焼けした部分を消毒したり消毒薬入りのクリームを塗るのは自爆攻撃

 

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ということで、日焼けの痛みどめには「ワセリン+サランラップ」です。

オロナイン軟膏のような、消毒用の薬物の入ったクリームを塗るのはお勧めできません。

 

消毒薬は、細菌も殺しますが、傷口の自分の細胞(表皮細胞や間質細胞や白血球)もぜんぶ殺してしまいます。

敵が侵入してきた街に大型爆弾を落として街ごと吹っ飛ばすようなもので、家に隠れていた住民たちもろとも、皆殺しになっちゃいます。

 

これに対してワセリン+サランラップであれば、破壊された街全体を覆うバリアを張ることができますから、街の復興に向けて住民たちが安心して活動できます。

敵(細菌)が多少、バリアの中に残っていても、元気溌剌な自警団(白血球)がやっつけてくれます。

 

日焼け後には

ワセリン+サランラップ

これだけでOKです。

 

一度、試してみてください、びっくりするほど効果的です。

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 - 皮膚の症状

Comment

  1. ゆうき より:

    ワセリンとラップは
    どのぐらいの時間放置しておけばいいんですか?

    • 管理人です より:

      ゆうきさん

      記事内にも書いている通りに、理想は一晩です。
      ただし、程度が軽ければ3~4時間でもかなり効果があります。

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