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気になるその症状で何が考えられ、どうしたらいいかの覚え書き。専門は産婦人科・内科・アレルギー科です。

排尿後に尿漏れでズボンが汚れる 尿切れが悪い原因と対処法

      2015/09/10

 

男性が排尿後、ちゃんといちもつを振って尿を切っても、パンツに収めてズボンのチャックを閉めて歩きだしたら尿が滴り漏れる。

多い時にはズボンまで濡れて他の人にばれてしまいます。

奥さんからは「パンツを汚すな、子どもかおまえは!」と怒られる。

 

意外にたくさんの男性が悩んでいます、この問題

どうして排尿後の尿漏れが起きるのか、どうしたらそれを防げるのかについて書き留めておきます。

 

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排尿後滴下、尿漏れは尿道に残った尿が流れ落ちるため

 

この現象は医学的には「排尿後滴下」と表現されます。

 

小用トイレで排尿後に、最後にもう一度おしっこを出し切るように腹圧をかけて、なにをぶんぶんと何度も振って、十分に出します。

出し切ったつもりでも、ズボンにものを納めて歩き出したところで、てろてろ~っと流れ出てきてしまいます。

ボクサーパンツやブリーフなら吸い取ってくれますが、夏用の薄い生地のトランクスだと、まったく吸い取ることなく、ズボンにしたたり落ちて、シミができます。

 

これ、統計によると40代では15~20%が、50代では30~40%が経験している現象のようです。

10代や20代の若いうちは、よく切ればそうなることはあまりないので、みんな、加齢による現象だとあきらめているようです。

 

実際にこれは尿道の周りの筋肉がゆるくなってきたために、尿道を十分に閉められなくて起きる現象です。

男性の尿道は下の図に示すように膀胱から下に出て前立腺の間を通り、カーブして前に持ち上がってあれにつながります。

Female_and_Male_Urethra “Female and Male Urethra” by OpenStax College – Anatomy & Physiology, Connexions Web site. http://cnx.org/content/col11496/1.6/, Jun 19, 2013.. Licensed under CC BY 3.0 via Commons – https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Female_and_Male_Urethra.jpg#/media/File:Female_and_Male_Urethra.jpg

上の図のように女性の尿道はまっすぐ外に向かうので問題ないのですが、

男性では尿道のカーブしている部分、尿道球部にたまった尿が、排尿後にてろてろ~っと垂れて出てきてしまうのがこの尿漏れの原因なのです。

加齢とともに筋肉が衰えて柔らかくなり、ここには尿が溜まりやすくなってきます。

 

 

尿道にたまった尿を手でしごいて出せば尿漏れは防げる

 

原因のある場所はわかりましたね?

それなら対処方法は簡単です、たまっているところをしごいてやればいいのです。

 

尿が溜まりやすい尿道球部のカーブはどの辺にあるかというと、肛門のすぐ前、ふくろの後ろあたりにあります。

ここになにと同じような海綿体のような触感の部分がありますから、ここを抑えて、肛門の方からなにの方に絞り出すようにします。

これにより、面白いように尿道に残っていた尿が出てきます、平均2㏄ぐらいですが、人によっては5㏄ぐらい出てくるでしょう。

 

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股間を広げて手を入れてやらないといけないので、個室で行うのが理想的です。

また、絞り出した尿をうまく便器に落とすのも慣れないと難しいので、最初はトイレットペーパーを折りたたんでなにの先に充てておいて、絞り出した尿を吸わせる方が安全かもしれません。

 

面倒でも、排尿の時にこうすれば、ズボンが汚れる可能性はぐっと減ります。

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骨盤底筋群のトレーニングで尿道にたまる尿を減らせる

 

外のトイレで個室が空いていればいいのですけど、往々にして混んでいますよね。

小用トイレは空いていて、もう我慢できない。

そういうときに立って他の人と並んで用を足してしまったら、尿道をしごくのはちょっと難しいです(ゆったりしたズボンならズボンのポケットから手を伸ばして、というのもできるかもですけど)。

 

尿道をしごかずに尿漏れを防ぐ方法はないのか?

これには、骨盤底筋群を鍛えて尿道を占める力を強くするという方法があります。

 

加齢とともに尿道の括約筋は弱くなり、尿道が広がって尿が溜まりやすくなります、こちらはどうしても加齢の影響を免れ得ません。

しかし、尿道全体を引き締める骨盤底筋群という筋肉があって、こちらはトレーニングで鍛えることができます。

ここを意図的に引き締めて、力を入れることで、尿道を外から絞って、残尿を減らすことができるのです。

 

トレーニング方法は泌尿器科の医師によって考案されたものがあるのですが(Kegel Exerciseなど)、詳細に説明すると長くなるので、要約して説明しますね。

(もしも完全なものが読みたい場合はコメントください、要望があれば記事を用意します。)

 

1.まずは自分の骨盤底筋群がどこにあるのかを自覚する

排尿しているときに、意図的にそれを止めてみてください。そして、また意図的に排尿を開始してください。

その時にどこに力を入れたか、どこら辺の筋肉に力が入ったかがわかりますよね、肛門のあたりにも力が入ったと思います。

そこがあなたの鍛えるべき骨盤底筋群です。

 

2.リラックスした状態で骨盤底筋群を10回締めるのを3セット行う

上に紹介した方法で把握した場所を絞めたり緩めたりするトレーニングを、あおむけに寝て、リラックスした状態で行います。

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まずはきちんと排尿して、尿道から尿を絞り出してきた後であおむけに寝ます。

足を延ばしたまま全身をリラックスさせてください。

特に大事なのは、腹筋、お尻の筋肉、太ももの筋肉の力を抜くことです。

 

骨盤底筋群をキュッと絞めるのを10秒間、次は力を抜いて10秒間リラックスです。

これを10回繰り返すのを1セットとします。

朝と夕方と寝る前、一日3セットぐらいこれをやってみてください。

 

慣れてくれば、座っている状態や立っている状態でも、引き締めることができるようになります。

オフィスで仕事の合間に、椅子に座ってこっそり気分転換に行うことも可能です。

でも、筋肉を締めたり緩めたりって、表情に出ますから、周囲から不審に思われないように注意してくださいね(笑)。

 

大まかには以上です。

効果が出るまで、早い人で1か月、平均すると3か月ぐらいで70~80%の人では尿漏れが治まるか軽減します。

 

 

 

排尿後の尿漏れへの対処方法のまとめ

 

排尿後にズボンに戻した後に尿がちょろってしまうことへの対策は

1.尿道をしごいて残っている尿を出し切る

2.骨盤底筋群を鍛える(3か月をめどに)

男性用の尿漏れパッドも売られていますので、上述の対処方法がすぐにうまくいかない人は、とりあえずそちらで対策しておくというのもありですね。

 

なお、上記の方法で尿漏れが改善しない方の場合、前立せん肥大や尿道の腫瘍なども考慮すべきです、そういう方は泌尿器科での診察も忘れずに受けておいてくださいね。

 

一部の医学用語がGoogleの「健全なコンテンツ」の基準に適合しないということで、「なに」とか「いちもつ」とかに変更してみました。

わかりにくくなったかもです、ごめんなさい。

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 - 泌尿器の症状

Comment

  1. 匿名希望 サトシでお願いします。 より:

    はじめまして
    49歳、妻、娘2人の4人家族埼玉在住です。
    よろしくお願い申し上げます。

    実は数日前にPSAの数値が高く受診したところ、この症状がでた場合は10人中3人が前立腺癌です…とハッキリと言われてしまい、血液検査の結果が11/9に分かるのですが、そのストレスの影響なのかどうかわかりませんが、以前から気になっていた尿切れの悪さが酷くなったように感じます。

    今は結果がどうなるかが不安で不安で仕方ない状態ではありますが、出来ましたらこの症状を軽減するトレーニングの詳細などをご教示頂けたら幸いでございます。

    何卒よろしくお願い申し上げます。

    • 管理人です より:

      >サトシさん

      亀レスですみません。

      結果はどうだったでしょうか?
      もう解決していることかと思いますが、前立せん肥大による排尿障害は前立腺のそれを何とかしないことにはなかなか。

      で、薬以外の改善策をということであれば、糖質制限を試してみてください。
      うまくいけば儲けもの、みたいな感じで気楽にどうぞ。

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